水の神様たちを訪ねる旅

水の神様たちを訪ねる旅

姉と二人。千葉県を深夜に出発して、奈良県の水の神様たちを訪ねる旅に行ってきました。

室生龍穴神社

室生龍穴神社は、奈良県宇陀市室生にあります。
御祭神は高龗神(たかおかみのかみ)。龗(おかみ)は龍の古語で龍は水や雨を司る神として信仰されています。平安時代には朝廷から雨乞いを祈願する使者が遣わされたと言われている歴史ある神社です。

到着したのは早朝でした。早朝の空気は爽やかですが、その中に厳かな空気を感じます。

本殿は県指定文化財にもなっています。
木々に囲まれて静に佇む姿を見ていると、自分自身もその中に溶け込んで消えてしまいそう。

室生龍穴神社奥宮「吉祥龍穴」

室生龍穴神社の山の中、奥宮には龍神が棲むといわれる洞穴「吉祥龍穴」があります。
室生龍穴神社から奥宮まで少し歩いてみることにしました。
山道、木漏れ日、爽やかな朝の風、気持ち良いです。
のんびり楽しく姉と話をしながら歩いてましたが、いつの間にか少しずつ息が上がってきました。すると途中に「天岩戸」のお社がありました。こちらで少し息を休ませる機会をいただきご挨拶させてもらいました。

そして吉祥龍穴に到着しました。

龍穴の右側には、招雨瀑(しょううばく)という滝があります。

龍穴を見ながら、滝の音をずっと聴いていると吸い込まれそうです。きっと人間の体がほとんど水分でできているせいでしょうか。静寂の中、水の音だけ響いています。
どこからか見られている様な…ここは…龍の休憩…癒しの場でしょうか…ここまでくることができたことに感謝しながら参拝し、お礼を言って戻りました。

女人高野 室生寺

室生龍穴神社を離れ、同じ宇陀市室生にある女人高野 室生寺を訪ねました。
女人高野とは明治5年まで女人禁制だった高野山に対して、女性の参詣が自由だった真言宗のお寺のことを言います。ここ室生寺もそんなお寺の一つ。弥勒堂と金堂を見学してきました。

金堂に安置されている十二神将立像の頭のところに気付かないくらい小さい十二支の動物たちがいました。説明を聴かせていただいたおかげで発見できました。室生寺には十二神将立像以外にも国宝や重要文化財に指定された数多くの貴重な仏像が安置されています。古くから女性を受け入れていたからでしょうか。厳かな中にも優しいお顔立ちの仏像ばかりで、見ている私たちも優しい気持ちになれました。

水神宗社 丹生川上神社(丹生川上神社中社)

水神宗社 丹生川上神社(にうかわかみじんじゃ)。ここは丹生川上神社 中社とも呼ばれます。御祭神は罔象女神(みづはのめのかみ)。罔象(みづは)は水の神、水の精霊を意味する言葉です。伊邪奈美命(いざなみのみこと)と伊邪奈岐命(いざなぎのみこと)の夫婦神の御子神で、水一切を司る神様であることから、この神社は水神宗社と呼ばれています。古くから日照り続きには降雨を、長雨には止雨を願う場となってきました。

丹生川上神社は元々は一社でしたが、大正時代に至る歴史の中で三社に別れました。上社/下社ができたことからここは中社と呼ばれていますが、上中下は、社格や位置を表しているものではないそうです。現在では上社/中社/下社の三社となりましたが、それぞれが丹生川上神社の祭祀を継承しています。

丹生川上神社上社

続いて丹生川上神社上社を参拝しました。御祭神は高龗神 (たかおかみのかみ)。以前は罔象女神(みづはのめのかみ)を御祭神としていましたが大正時代に改められました。高台にある上社は、2012年に完成した大滝ダムに伴って出来た「おおたき龍神湖」を見渡せるところに位置しています。

こちらの上社には翌日早朝にも参拝しましたが、清清しい空気を感じながらのんびり参拝することができました。
本殿の後ろの山に、なにやら気配を感じて見上げると数頭の鹿が朝の食餌をしていました。

古事記には鹿は神の使い「神鹿」(しんろく)として描かれているそうです。改めて神様にご挨拶ができた気持ちになれました。

丹生川上神社下社

続いて丹生川上神社下社を参拝しました。御祭神は闇龗神(くらおかみのかみ)。以前は高龗神 (たかおかみのかみ)を御祭神としていましたが大正時代に改められました。
ちなみに闇(くら)は谷間を表し、高(たか)は山の上を表す言葉です。龗(おかみ)は龍の古語になります。
拝殿と本殿をつなぐ75段の屋根付き階段が特徴的な神社でした。

神社の境内に神馬(しんめ)がいました。

かつて朝廷より雨を祈るときには「黒馬」、晴れを祈るときには「白馬」が奉納されたそうです。近年、水害が多いことから2012年に約600年ぶりに神馬献上祭が行われたそう。
一般には道産子と呼ばれる北海道和種の白龍(白ちゃん)とミニチュアホースの黒龍(黒ちゃん)が、神様をお乗せになる神馬として大切に飼育されていました。

ゆの里 お水の宿このの

和歌山県橋本市にある「ゆの里 お水の宿このの」に宿泊しました。こちらの宿では「金水」「銀水」「銅水」の3つのお水をブレンドした特別なお風呂に入ることができました。身も心も癒される、とても気持ち良いお風呂をいただきました。

お料理もミネラルウォーター「月のしずく」で調理されたもので、こちらのお宿でしか味わえない特別なものを頂くことができました。美味しかった!

帰りに「金水」をたくさんいただき、車に積み込みました。

丹生都比売神社

翌日は、水の神様ではありませんが和歌山県伊都郡かつらぎ町にある丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)を参拝しました。
丹生都比売神(にうひつめのおおかみ)は天照大神の御妹神です。丹生都比売神社は全国にある丹生都比売神を祀る神社の総本社です。
境内の左奥にある脇ノ宿石厨子(わきのしゅく いしずし)、光明真言曼荼羅碑(こうみょうしんごんまんだらひ)、大峯修験者の碑(おおみねしゅげんじゃのひ)を見てきました。

脇ノ宿石厨子は、この中に御本尊「役行者」(えんのぎょうじゃ)の石像が安置されているそうです。

光明真言曼荼羅碑には、梵字で光明真言が彫られているそうですが…まったく読めません…

大峯修験者の碑は、これから入山する修験者が建てた石柱だそうです。
これらの石碑が並ぶここは、とても神秘的で空気も緊張している場所でした。

こうして、水の神様たちを訪ねる旅を終えて帰ってきました。
実は、奈良に向かう途中でヒッチハイクの青年を車に乗せたり、宿では私たちの全く知らない世界のことを教えてくれる女性との出会いがあったり、美味しい湧き水を教えてくれた男性との出会いがあったり…
普段、車の旅だと無いような出会いと縁のワクワク感が連続する旅になりました。お水もたくさんいただいて、体と心が浄化もできた良い旅になりました。
さて、次はどこへ旅に行こう???
------

忙しく暮らしていく中で、なかなか旅に出掛けられないときこそ、身体に潤いが必要です。
私たちもいただいてきた美味しいお水「月のしずく」はいかがでしょう。

ふるさと納税でも手に入れることができるようです。1年間、頑張った自分にご褒美。身体に美味しいお水をプレゼントされてみては。

報告する

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。